変速に使用されるシフトケーブルや機械式(ワイヤー引き)のブレーキ ドロッパーシートポストなどのワイヤーの張り方には2種類ありまして、フルアウターと呼ばれる物と昔ながらの物があります。
それ以外となると最近一般化してきている油圧式のブレーキに採用されているブレーキホースがありますが、まだまだワイヤーを使用したものは現役です。
油圧式のことは置いておいて、ワイヤーの構造から説明しますと、
黒いアウターケーブルから銀色のインナーケーブルが出てます。ハンドル側のレバー操作でこのインナーケーブルを引っ張ると、もう片一方のインナーケーブルに力が伝わる構造になってます。しかしワイヤーの通り道は直線ではなく、ハンドル操作の余裕も必要なため曲がった部分が各所に出てきます。ここで力をしっかり伝えるために殻の役割をするのがアウターケーブルです。
そしてこのアウターケーブルの固定に役立つのが黒いアウターケーブルの先にあるアウターキャップと呼ばれるスモールパーツです。
こんなやつですね。
わかりいくいですけど、このアウターキャップが付いていないと、固定出来てなくてある日突然ブレーキがかかりっぱなしに…レース中に食らいまして、中古で購入したバイクは隅々まで見なきゃって教訓を得ました…
まとめますとアウターケーブルの役割は長さが変わらない事で、インナーケーブルの引く力をもう片方に伝える役割があるわけです。それを固定するのに役立つのがアウターキャップ。
一歩踏み込んで、アウターケーブルが必要な部分はカーブする部分と可動部(ハンドル周り)で、直線部分は必要ありません。そこでどうなるかと申しますと。
フレームの直線部分ではインナーケーブルが裸です。そしてカーブするところのみ黒いアウターケーブルがかぶっています。
両端がアウター受けと呼ばれる部分。出口が狭いです。
逆側から見るとこんな感じです。ここにアウターキャップを差し込んで固定。インナーケーブルのみを出す感じですね。
というわけで、今まで写真に出ていていたのがフルアウターではない昔からのケーブルラインです。これに対してフルアウターとは、今まで直線部分で裸になっていたケーブルの部分も全てアウターケーブルで覆ってしまうというもの。今のMTBはほとんどこれになってます。なのでアウターキャップはレバー側 ディレイラー側の二箇所のみ。
見た感じはこんな感じ。全部覆われてます。
留め具があったりしてますが、結束バンドで固定されているだけの場合もあります。
さてフルアウターの利点欠点ですが
利点
- 砂などの汚れが入りにくい為、インナーケーブルの劣化が遅い。だんだん引きが重くなりにくいです。
- 取り回しが楽。少々曲がってもちゃんと引けますから、楽です。
- フレームなどの自由度が高い。最近のフレームは曲がったりしてますから直線部分が少なく、フルアウターはその点でかなり有利です。
などなどって感じ。
欠点
- 引きが重い…アウターケーブルとインナーケーブルの摩擦がありますので、結構ケーブルのグレードに左右されやすいです。やはり相対的に重くなりがち。
正直このケーブルのグレードを上げただけでワンランク上のシフト感覚になります。ディレイラーとか変更する前にケーブル類はトップランクにするのがおすすめ。出費もそこそこでかなりの満足感を得られますよ!
といった感じですかね?あとはフレーム内装型と外装型なんてのもありますがそれはまた別の機会に!
ではでは皆様にもよきサイクリングライフを〜!