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MTB リアサスペンションは難しい 〜アンチスクワットの計算! ICを見つけれれば簡単だ! その2〜

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アンチスクワットの計算!ICを見つけれれば簡単だ! その1の後編です。今回は前回説明したシングルピボット族のバイクから発展して4バーリンクのICの求め方を説明します。

ICの求め方はそれほど難しいものではなく、

このNukeproof のフレームでは

二個の赤丸のついた下側のリンクと、二個の青丸のついた上側のリンクに分かれます。各リンクは緑で囲われた二本です。

模式的に書くと

こう言った感じです。

この上下のリンクを通る直線の交点がICとなります。

実際にはこんな感じ。

ショートリンクではどうでしょうか?

こんな感じで引けます。これであとは前回の線引きをすれば完成〜ってことなんですけど…

4バーの場合は気をつけて戴きたいことが…

先程の模式図

水色方向に沈んだ時

灰色ので示した感じで変形します。

そのまま移動後のICを求めると…こんな感じ。

わかりにくいと思うのでお借りしてきた動画です。結構有名な引用されまくってる動画。サスペンションの動きとともにグニャングニャン ICが移動しています。さりげなくペダルキックバックも再現されているのがクオリティーの高い動画ですね。サスペンションが縮んだ時にペダルが少し戻されていますよね。

ですので気をつけて戴きたいこととは、サグ(ライダーの自重で20〜30%サスが沈んだ初期状態)が出たところで計測して戴きたい点です。リンクの種類にもよりますが、結構ICが変わって来ます。

あとは前回を参考にしてもらえればアンチスクワットが出ます!とっつきにくそうですけど、やってみると結構簡単ですよ。

 

って事で話を少し変えて、4バーって強度出す為に必ず重量増を強いられるのに、なぜにこの方式をとるのか?そしてそこから踏み込んで6バーまで進化して行っているのか?ってお話。(6バーはまだまだマイナーな存在 市場規模と開発費とかで断念しているのか4バーで十分ってことなのかはよくわからないところではありますが…)

例えばリアのトラベル量が160mmの場合、120mm上下するってことです。

ということは160mm直線で動けば速いし、廻り道すれば遠くなり遅くなります。それが意味することとは反応性の良し悪しに関係してくるんですね。そこで直線的に垂直に160mm上がるともちろんチェーングロースが大きくなりますので、緩やかなカーブで、反応性の良い垂直に近いのが望ましいことになります。そのためにはメインピボットよりも遠くの回転中心が望ましいことになりますよね。

アンチスクワットを求めるときにもICはもちろん重要で、次のテーマであるアンチライズでもICは登場します。それらの細々した要件を満たすために回転中心であるICを移動させることにより理想に近づけているっていうことが重要なんですね。

メインピボット=ICの構造となるシングルピボット族のバイクではその芸当はできません。しかし重量がものを言ってくるクロスカントリー競技においてはシングルピボットのフルサスが主流です。少し前まではトラベル量が100mmが当たり前だったクロスカントリーにおいて、それほど大きな差ではないということのように思います。今ではコースの難易度も上がり120mmトラベルのクロカンバイクもちらほらしてきてるので、今後の流れ次第で4バーだらけになるかもしれませんが。

 

ってことで、なんだか面倒くさい話ばかりになりましたが、少し頭に入れてバイクの動きを楽しんでいただければおそらく新しい発見できると思います。

というわけで今回はこの辺で、次は私が私の愛車Cannondale Habitに乗ってみていろいろ感じた雑記をお届けします。実践編ですけど…はづかしい限り(笑)

 

ではでは皆様にもよきサイクリングライフを〜!

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