息子がハンドルバーが狭いと言ってきた。ここでもう一度ハンドルバーの幅について考えたいと思う。
さて、一昔前まではMTBクロスカントリーにおいて、ハンドルバーは肩幅拳一個ずつ広めぐらいが主流だったわけですが、その頃はホイールが26インチ時代。今や29インチが主流となってきました。
コースの多様化や難易度 スピードが上がるにつれて、ハンドル幅は長くなってきている。それはテコの原理で長い方が少ない力でハンドル操作が可能になる。その反面動かす距離は長くなるのでモッサリした感じになるわけです。そこら辺が目的によってどう変わるか、そして自分用にどう変えていくか?これが重要。
それではわかりやすい例を挙げていくのは難しいので、実際スペシャライズド2021年モデルのライナップを見るとわかりやすいかと思います。
幅をいきなり言われてもわからないと思うので、ロードバイクでサイズによりますが400mm前後、スペシャライズドのクロスバイクで660mmって感じです。
トップバッターはスペシャライズドが誇るダウンヒルバイク。DEMO。
ダウンヒルとはいかに高速で下れるかに特化したバイクとなります。サスのストロークは200mmとフッカフカのサス。しかも高速で降るため、ハンドルを轍だ木の根っこだドロップオフだとタイヤ取られたら一気に落車、大怪我となります。その状況なのでハンドル幅は広く、初期設定800mm。めちゃめちゃ広いです。
続きましてのモデルはEnduro。エンデューロというだけあって下り主体、登りも登れるよというモデル。そもそもエンデューロというMTBの競技は降りのタイムを競う競技ですが、降りと降りのジョイント部分は自走がメイン。当然登り区間となります。だがしかし、次の降りセクションに着いた選手順で下り時間計測が行われる為、登りが遅いと下位グループとなり、降りで追い越しができないと当然タイムは伸びません。これが4セクションあると初めの登りを足して4セクションのジョイント登りが生まれる為、登り切れるバイク選びが肝要となり、降りメインの登れる軽めのバイクって事でサスストロークも170mmと大人しめ?となります。
しかし降りメインなのでハンドル幅は800mm設定。
次がの車種はStanpJumper。この車種はオールマウンテンと呼ばれるカテゴリーです。1日山で過ごすぞ!降りも楽しむ、登りも手押し区間は少なくじゃないとね!って感じです。サスストロークも140mmとグッと短くはなりますが、その分車体も軽く、でも降り性能は極限まで残した スペシャライズド曰く 究極のトレイルバイクとの事ですね。
気になるハンドル幅は780mm、これでもめっちゃ広いですけど少し短くなりましたね。
続いての車種はEPIC。この車種はクロスカントリー用の車体で、いかに速く登れるか?これが重要なファクターになる車種。よってサスは110mmとストロークも短く設定。速く降れる事も重要ですが、より前傾姿勢も取りやすく登るために前乗り出来やすくする為にハンドル幅は狭めになってきます。760mm。
EPICのハードテイルモデル EPIC HTも同じく760mm設定です。
これでも昔に比べれば60mmは拡大している感じだと思いますが、昨今のクロスカントリーの下りの速さ。今までの様に上りが速ければ勝てるというわけでは無い試合状況を反映しているものと思われます。
実際W杯で5mのドロップオフとかありますもんね…恐ろしや…
次はFATBOY。ファットボーイとはいわゆる5インチのファットタイヤまで飲み込めるフレームです。雪でも砂浜でもへっちゃらな性能はまさにファンライド向け。競ってどうのってよりも走破するぞって気合いで楽しむバイクですね。見た目はゴツいけど、ゆるいカテゴリー設定なので〜
気になるハンドル幅は750mm設定。今までで一番狭いですね。
あとはエントリーモデルのPITCHとかになりますけど、残念ながらハンドル幅設定は書いてませんでした。
実際のところ、普段は街乗りだけど、その気になったら山だって言っちゃうぜ!って設定だと思うので、もう少し狭めの値が来るのでは無いかと…
ちゅうことで、ざっくり見ていただきましたがおわかりいただけたでしょうか?もちろんこの設定はハンドルバーを自分で切ったりする事をある程度考えてのこととは思います。なので長めの設定である事は確か。しかも身長も体格も違いますからね。同一車種でワンサイズってわけはない。
でも傾向として降りの安定性には広め 上り重視なら徐々に狭くって事はあると思います。(昔に比べりゃあ広いわけですが)
なので自分に合ってる基準ってないんですよね。求めるもので変化するという話。
話を息子に戻して、最近下りの練習をしてる息子。ハンドル幅が狭いって感じたのは身長が伸びた事以上に、求めるものの変化かもしれません。
って親バカすぎかな?(ハンドルバー延長と実践試着しました。)
というわけでご参考まで!ではでは皆様にもよきサイクリングライフを〜!