前回まではハイピボットとかiDriveについて書いてきたフルサスシリーズの番外編。前回までのハイピボットもiDriveもチェーングロース対策の末出来上がったシステムでしたが、今回もチェーングロース対策に挑んだバイクの紹介です。
ではでは早速!フラットペダル Vault でお馴染みDMRのバイク紹介です。DMRはイギリスのジャンプ系バイクで有名なメーカーで、このメーカーが作るフルサスは独特です。
DMRはハードテイルが多い中でフルサスのBoltです。
上見ていただいてわかるように、シートチューブが短いです。ダウンヒルバイク並みに短い…
実はこのモデル、前々から気になっていたモデルでして、なぜかって言いますと
ジャジャン!BBとメインピボットが一緒になってます。BBの周りに大きなベアリングが取り巻いていて、メインピボットとして動いてるんですね。すげ〜。
この一連のフルサス記事(フルサス考察本編)を書き始めるまでは、ペダルキックバックは私は悪としか思ってなかったんですよね。そうしたらこのBoltの構造はすごいわけですよ。BBとメインピボットが一緒なんだから全くチェーングロースしない。ペダルキックバックは皆無だ!って事でリアサスは自由に動くんだな〜って思って究極のバイクなんて思ってました。
当然リアサスの動きは最高だとは思いますが…今まで本編を読んでいただいた方ならお分かりかとは思いますが、アンチスクワットもペダルキックバックも数値的に考えるとどうなの?って話です。おそらくペダルボブが起こりまくりそうな感じ。
しかもサスペンションの動きとともに、ペダルキックバックどころかペダルは下がります。と言う事はますますペダルしにくそう…って思いますね。
実のところこのモデル少し前(2019 年ごろ)まではシートチューブの長い Bolt longってモデルも追加されてました。このモデルはシートチューブ延長して、ドロッパーシートポスト追加する事で登りもできるよーってモデル。でもなくなりましたね。おそらく登れないですわ…このジオメトリーなら…ペダリングのロスが大きすぎますもん。
こう書くとなんかBoltってダメやん…って思われそうですが、このバイクはメインピボット BBが同軸と言うこの構造により、チェーン長さ変化が全く無いと言う事は、シングルスピードでもテンショナーがいらないんです!いやはやこれはすごい。唯一無二の特徴ですね。
要するにスロープスタイルって言うダートジャンプでもかなり飛びまくる競技用なんでしょう。ちなみに上の写真ではディレイラーハンガー付きの画像ですけど、エンドを変えるキットが存在してるので、トラックエンドにできるはずです。
いやはや思い切った設計ですね。なんか一度は乗ってみたいバイクであることには違いありません。今回もビルダーさんたちの知恵と挑戦に脱帽。
ではでは皆様にもよきサイクリングライフを〜!