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奈良周辺 ポタリング トレイルガイド 矢田丘陵トレイル紹介

矢田丘陵 周辺 滝寺跡地と白高大神 探訪 前編

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矢田丘陵のトレイルの本流とは外れますが、ちょっと歴史探訪とミステリー的な感じで今回はお届けします。

いつもの地図でいうとこんな感じ。大体の線なことをご了承ください。黒丸が滝寺跡 黄色丸が白高大神です。

場所は矢田丘陵のほど近くといいますか、一応矢田丘陵内にあります。繋がったダートトレイルはないですが、子供の森から峠池沿いの舗装路でトレイルの入り口に向かいます。峠池を離れて下り坂をほんの数百メートルで到着。

なんとなく寂しげな手書きの看板があるのみなので見落としがちかもしれませんが、東明寺からの舗装路戻りルート(こちら)で書いたように、アスファルト舗装からコンクリートの丸々舗装に変わる継ぎ目の場所なので見逃すことはないと思います。峠池から降れば左側に現れます。

ちなみに見逃すと上の写真の様な激坂なのでご注意を。(これは登りで撮ってます。峠池方面からだと下りです) こんな感じの坂まで来てしまったら行き過ぎてます。

 

それと、今から書かせていただいく両方を回るぞ!という場合、MTBはしばしば邪魔かもしれませんのでご注意あれ。私の場合冬に行ったので藪漕ぎは最小限で済んでますが、夏場はやばいかも…水辺を通るルートなので春以降は水辺を好むマムシにもご注意くださいませ。

でもMTB帯同しても行けないことはないルートですし、実際私はそうしました。読んでいただけるとわかりますが、結構山道を下りますので引き返すのは大変なので、そのまま富雄川方面に抜ける感じになります。そこから子供の森復帰は舗装路での復帰となりそうですね。ちなみに私はそのまま自走で矢田丘陵を後にし帰宅しました。

と前置きはここまでにして、入り口に戻ります。先ほどの看板の奥にトレイルが続いてます。

ここからの道はそこそこ踏み固められているのでしばし走行。

途中倒木に行く手を遮られますが、それをくくればもうすぐ。

竹やぶの合間に昔の痕跡が垣間見えます。田畑の後なのか、寺社仏閣の後なのか??なんにせよ一度 人の手が入って自然に戻って行っている感じですね。

入り口からここまではキョロキョロしながらでも10分もかからずにこれてると思うので、それほどの距離でもないですね。そこに現れるのがこの建物。磨崖仏の風雨を避けるためのお社です。

正面に回るとこんな感じ。

結構古いサビサビの説明看板が。読みにくいので文字に起こしておきますと、

 

県指定史跡 滝寺の磨崖仏

磨崖仏は細粒質片磨岩の岩肌に彫刻されている。図様の詳細は明らかにできないが、薄肉彫りの堂塔がいくつか建ち並んでいるのが認められる中に、仏菩薩などを浮き彫りにした仏龕が5面配され、なかなか壮大な構図のようである。仏龕はそれぞれ仏殿の内部におさまるもので、中央上部のものは仏殿が大きく、屋根上に宝形らしいものがみられる。また左端のものの上には風鐸のついた屋根がある。仏龕の彫刻としては、中央上部のそれは、三尊仏が二組み並んで、その上に垂飾のついた帳が線刻されており、また向かって右側の中尊の光背には千体仏があらわされているなど、見るべき特色がある。他の仏龕にも三尊仏の中尊が裳懸座に坐す形式や、菩薩形立像らしいものがある。この磨崖仏は作風からみて、八世紀に入ってからのものと考えられ、我が国でも最も古い磨崖仏のひとつである。なお、滝寺については草創、沿革については、詳かではないが、付近からは奈良時代の瓦の出土が認められる。

奈良県教育委員会

 

ということは奈良時代前期の作とのこと。滝寺自体の記述があまりなく、どうも室町時代あたりまではあったということ。何かとこのあたりは古い土地なので、富雄 生駒といえば日本書紀 古事記にも登場する土地。言い伝えの類は時の政権によって作り上げられたものも多いと思うので、何ともわからない部分も多いですが、ロマンのつまった土地といえますかね?

ちなみにこの近く東明寺と大和民族博物館近くに邪馬台国が存在した説もあるそうで、石碑もあります。

 

というわけで、お堂の中に入ってみます。鍵はかけられてはいませんが、ロープで縛ってありますので、お帰りの際にはまたしっかり閉めておいてください。

中に入ると目立つのが千手観音菩薩像・大永三年三月廿七日(1523) なんだか新しく見えるけれども古いです。この千手観音菩薩はこの磨崖仏の前にいつからあるのでしょうか?建てられた頃には滝寺は無かったはずですよね。1336ー1573年が室町時代なので。消失後もこうして祀られてきたわけで、なんだか脈々と受け継がれる人の営みを感じます。

その背後にある岩肌に目をやるとありました。私には様式とかはわかりませんが、本当にシルクロードを感じる、なんだかまだ伝わってきた当時の仏教って感じです。5面に分かれて配置されています。

奈良 飛鳥にある飛鳥寺 飛鳥大仏は日本最古の仏像ですが、あのお顔もまたなんともシルクロードを感じますが、この磨崖仏はもっと心に響きました。

しかもこの祠だけが残った感じで、もちろん住職さんがいるわけではないのに周囲は綺麗で、きちんと管理されているのを見ると頭が下がります。

 

なんとなく気軽に来たわけですが、なんともいいものを見たなという感想。こんなところにも連れて行ってくれるMTBは素晴らしい!

というわけで、しっとりした気持ちとともにこのお寺を後にしました。後半は藪漕ぎしながらこの灯篭の後ろから白高大神へと向かいます。

 

ではでは皆様にもよきサイクリングライフを〜

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