※本項はネットに溢れる中華製に代表される激安ハイスペックをうたう商品をより理解し、うまく付き合うというか、ただ騙されるのではなく うまく(笑)騙されるために書きました。私も利用しているだけに、商品自体を否定しているわけではないので、そこのところご理解いただければと思います。
自転車ヘッドライトの明るさ選びの回 自転車ヘッドライト選び mission2 〜ルーメンを決めろが長くなりすぎたのでこちらにちょっと書きたかったことを書きます。まだ前回 前々回をお読みで無い方で興味があったらどうぞ。単位など本稿のみではわかりにくかもしれません。
自転車ヘッドライト選び mission1 照射範囲を設定せよ
自転車のヘッドライトの強さを表す単位にルーメンが用いられることがほとんどである昨今。前記事で書いたように、ルーメンは光源の発生する光の総和であるため、取り付け位置 路面までの距離 照射範囲 設計思想上の光の配分により、実行的な路面の明るさとはズレが出てきてしまうということ。
これ自体は仕方ないとして、ネットでの商品説明にルーメンの表記に偽りがある。もしくは偽りでなくても誤解を招く表記になっているのが多いのは事実であると思う。実際 表示よりも暗かったなんてコメントは探すまでもなく目につく。(これはあくまで安い ノーブランドのライトの話)
では何故それが起こるのか?ということをこの項で書いてみようと思う。
問題点
- 製造者が性能を偽っている
- 輸入業者が製造者の数値をそのまま転載 転売している(自社で検証していない)
- LEDの最高性能を書いているだけで、使っているLEDのグレードが低い
- 最高性能を出せる電圧を確保できていない。付属電池がしょぼい
もう一個付け加えると、ルーメン数の問題ではないが“反射板 レンズの質が悪いので、結果もし仮にルーメンの数値はあってても性能として体感できない”といったところかと思う。
高照度をうたう自転車のライトは結構な確率でLEDのチップがCree製である。それは 高照度LEDは特に発熱が大きいので放熱に気を使わなくてはならないわけですが、チップが放熱板も兼ねる台座に乗った状態で売られているのはCreeだけらしい。そのためDIYでも使える実質唯一の高照度LEDらしく、格安市場にはCree製の文字が並ぶと言うわけである。
Creeの中でも目にするのが“XM-L T6 ”と “XM-L2 ”と呼ばれるチップ。この二つがいわゆる高照度チップで、ともに最高1000ルーメンを超えるチップである。XM-LよりもXM−L2の方が新しいハイパワーモデルで、XM-L T6と言うのはXM-L T6のT6とはその中のグレードを示している。
各モデル内のグレードについては後述するとして、その両モデルの性能を見ていこう
XM-L
XM-L2
上の表はcree.comからの抜粋であるが、注目すべきは共に最大3AでXM-Lで最高1040ルーメン XM-L2で最高1052ルーメンとなっていること。XM-L2ののページには文章中に最高1198ルーメンの文字もあるので、もしかしたら1198ルーメンなんのかもしれないが、とりあえず公表されているスペックには1052ルーメンであることは間違いない。
ルーメン測定は簡単に測定できるものではなく、基本的に製造者のスペックを信じるしかないのが現状で販売サイトはこれにならった数値を表記しているというわけである。
この時点で、お気づきだろうか?"T6高照度チップ使用で1800ルーメン"の文字はまずもって誤記である可能性が高い。大型のモデルでは複数個のLEDを実装している場合もあるので絶対ではないが、両モデルともLEDチップは5mm x 5mmで放熱板の台座を加えると直径3cm前後。複数個実装モデルとなると自転車ライトとしてはかなり大型の部類になるわけだ。これを踏まえて商品サイトを見ていただければある程度怪しい商品はふるいにかけられると思う。
次にグレード。よくあるXM-L T6の”T6”の部分。チップの性能(個体差)によるグレードがあり、T6とは色温度がCool white 5000~8300K(ケルビン)に属するU2 T6 T5の三種類の真ん中グレード。この三つは同じ電流でも光変換効率が異なり、U2が最高でT6は二番目のグレードとなっている。
なので、上記の1040ルーメンは最高グレードU2の最高スペックであり、決してT6のスペックではないわけ。なので、T6使用ではそこまでのスペックは出ていないと思った方が無難。
さらに電池やコンデンサー(LEDを光らせる電流を整える回路)の性能も考えると3Aの最大で使用していない可能性が高いという意見もある。
ちなみに上の表を参考にするとXM-L T6に2000mA(2A)で692ルーメンとあることを付け加えておく。
とここまで書いたが、色々な要因があるもののCreeはほかのLED製造会社よりもグレード分けが細かく性能は安定しているようなので、信頼できそうだ。あくまで表記通りのチップ グレードを使用していると言う仮定ではあるが、XM-L T6一個使用の自転車用ライトで
700〜900ルーメン
あたりを期待して購入したらいいのではないだろうか?と言う結論。
U2グレードとかL2とかだともうすこし期待できそうなもんだが、まあ個体差を考えれば個体差が上振れする程度と考えたらいいぐらいかな?
- 800ルーメンぐらいの有名ブランドのライトを一万円ぐらいするのも
- チップの交換などメンテナンス製
- 本体の検証された放熱性能
- 確実な表示どうりの防水性能
- 何かあった時のリコール対応
- デザイン
などを考えると妥当な値段とも思えてきた。
というわけで、1000円前後で800ルーメンあるかもしれないものを買うか、確実な有名ブランドを買うかは私たち次第。
結局私はわかった上で中華を選択(笑)うまく騙される選択ですね。
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